ヨーガ哲学講座
Yoga philosophy course
ヨーガ哲学講座
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『ヨーガ・スートラ』からヨーガ哲学を学ぶ
『ヨーガ・スートラ』は、インドの六大哲学体系の一つであるヨーガ学派の論文です。ヨーガの主要な目的の一つは、心を静めることです。ヨーガは「ヨーガとは心の変動(活動)を停止させること」と定義されています。その手段は瞑想です。パタンジャリのヨーガは、ラージャヨーガ(最高のヨーガ)とされています。なぜなら、他のヨーガは種のような形で、ヨーガ・スートラの基本的な教義を取り入れているからです。
『ヨーガ・スートラ』全4章から、12のテーマを選んで学びます。サンスクリットの原典からより深い意味を考察していきます。特に、日本語訳では見えてこない意味合いを探求していきます。
ヨーガスートラ全4章から、12のテーマをピックアップし学びます。サンスクリットの原典からより深い意味を考察していきます。特に、日本語訳では見えてこない意味合いを探っていきます。
この講座で学ぶ12のテーマ
- ヨーガとは何か~ヨーガ・スートラの全体像
- ヨーガから見た心と体の構造
- 心の働きと三つのグナ
- 苦悩の原因(クレーシャ)
- 至高の存在(イーシヴァラ)
- ヨーガの道の成功の秘訣
- カルマの法則
- ヨーガの道の障害
- 心の清澄さと安定性をもたらす方法
- ヨーガ八支足
- サマーディの異なる段階
- ヨーガの目指すゴール
パタンジャリの『ヨーガスートラ』
-12のテーマから全体像を探る(サンスクリット原典から学ぶ)
(ヴェーダプラカーシャ・トウドウ著)
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定例講座ではトピックを適宜に学びますが、全体を学びたい方は個人やTYPなどを受講ください。
『ヨーガ・スートラ』とは
『ヨーガ・スートラ』はラージャ・ヨーガ(古典的ヨーガ)の論文です。ラージャヨーガは「王様のヨーガ」または「最高のヨーガ」という意味で、瞑想の実践とその結果得られる境地を指します。ラージャヨーガにおいて、パタンジャリの『ヨーガ・スートラ』はその中心的なテキストです。これは、インドの六大哲学体系の一つであるヨーガ哲学の論文です。
この論書には、ヨーガの八支足(8つの要素)が説かれています。パタンジャリは、ヨーガを通じた解脱の道を、生命の八つの領域に分け、それぞれの意味と実践方法を説明しました。『ヨーガ・スートラ』は古典的ヨーガ(ラージャ・ヨーガ)の論文であり、ヨーガの実践体験と思想の総合です。ヨーガの論理は、サーンキャ哲学から派生しています。このテキストでは、瞑想によるサマーディ(三昧)の境地、異なる意識の状態、ヨーガの八つの要素、唯識論との比較、解脱の構造やプロセス、真我の特性など、さまざまな知識が簡潔な文言で説明されています。スートラとはサンスクリット語で「教典」、「糸」、「格言」を指し、この文論を要約したものとされています。
ヨーガは「合一」、スートラは「教典、糸、格言」を意味します。AD200年~400年パタンジャリ(編纂者)
『ヨーガ・スートラ』は以下の4つの章から成り、合計196のスートラ(経文)からなります。
- 第1章「サマーディ(三昧)」
- 第2章「サーダナー(修養法)」
- 第3章「ヴィブーティ(超人的力)」
- 第4章「カイヴァルャ(解脱)」
この論書は、「心の働きを止滅させる」というヨーガの定義を冒頭で述べ、ヨーガ学派の哲学を探求したものです。古典的ヨーガやラージャヨーガとも呼ばれ、サーンキャ哲学を背景にしており、瞑想などの精神的実践を通じてサマーディを経験し、最終的に目指す境地であるカイヴァルャ(解脱)へのプロセスを説明しています。また、道徳的な規範、アーサナ(ポーズ)、呼吸法などの八つの要素についても知識を提供しています。 “スートラ”という語は、文字通り「糸」を意味し、短い格言や要約された教典を指します。
ヨーガスートラの構成
第1章: 三昧(サマーディ)の章
- ヨーガの定義と心の作用
- 規則的実践と離欲
- 有想三昧と無想三昧
- 至高の存在への祈念
- 心の清澄を得る方法
- 定の定義と種類
第2章: 精神修養(サーダナ)の章
- クリヤーヨーガ、煩悩、煩悩除去の方法
- カルマ、苦悩、除去すべきもの、見るものと見られるもの、解脱
- ヨーガの八部門(1)
第3章: 超人的力(ヴィブーティ)の章
- ヨーガの八部門(2)
- サンヤマ
第4章: 最終解脱(カイヴァリャ)の章
- 転生について、カルマと潜在記憶
- 転変の存在論的構造、客観と主観の二元性
- 心と真我の関係
- 真知の発現から解脱へ